空間型拡張現実感ディスプレイ AR View 


 
AR View


AR View (Augmented Reality View system) は、高透過率の大画面ハーフミラーフィルムを使用した没入型拡張現実感ディスプレイである。
CG映像は天井に設置された2台のDLPプロジェクタから広視野の時分割映像として床面スクリーンに投影され、利用者は液晶シャッタメガネを使用することでハーフミラー前後の実世界のシーンと重ね合わせて仮想世界の立体視映像を見ることができる。またこの際、照明プロジェクタ機能を使用することで、現実物体と仮想物体の間のオクルージョン表現を実現することができる。
AR Viewは、拡張現実感型の展示やエンタテイメントの他、ネットワークを介して遠隔地間での空間共有型のコミュニケーションに利用することができる。

 

システム構成

    AR Viewのシステム構成は以下の通りである。

    ・ハーフミラーフィルム: 1.95m×2.60m、透過率87.8%
    ・映像用プロジェクタ: DLPプロジェクタ Infocus DepthQ (1600 ANSIルーメン)×2台
    ・照明プロジェクタ: LEDプロジェクタ 東芝 TDP-FF1A (15 ANSIルーメン)×2台
    ・立体視方法: 時分割立体視

    ・3次元位置センサ: 磁気センサ Polhemus Fastrak

    system of AR View

応用例
     AR Viewは現実物体と仮想映像を融合した拡張現実感型の展示やエンタテイメント、あるいはネットワークを介して遠隔地の
     利用者の人物像を提示した空間共有型のコミュニケーション等に利用することができる。

    AR View application1 AR View application2
         CGキャラクタを使用したAR展示     ビデオ伝送による空間共有コミュニケーション

参考文献
    ・村瀬香緒里、小木哲朗、齋藤康太、小山尚英:大画面ハーフミラーによる没入型拡張現実環境の構築とオクルージョン表現、日本バーチャルリアリティ学会論文誌、Vol.13、No.2、pp.141-150、2008
    ・Kaori Murase, Tetsuro Ogi, Kota Saito, Takahide Koyama: Correct Occlusion Effect in the Optical See-through Immersive Augmented Reality Display System, ICAT 2008, pp.12-19, Yokohama, 2008.12
    ・小木哲朗、村瀬香織、斉藤康太、小山尚英:大画面ハーフミラーを用いた没入型拡張現実環境の構築、日本バーチャルリアリティ学会第11回大会論文集、pp.404-407、仙台、2006.9