理念/コンセプト

「協働」プラットフォーム

現在、我々は世界規模の大変革期に生きています。これにより従来の社会システムが機能不全を起こし、次々と新たな社会課題が噴出してきています。そのためこれからは、こうした社会課題を解決するための新たな社会システムを“実践”(プロジェクトベース)を通じてデザインするという発想が必要です。またこれからの課題は、誰か一人で解決できるものではありません。多様な担い手(マルチステークホルダー)が「協働」し、合意形成とソリューションの開発を一体的に進めることも求められています。

「協働」のためのプラットフォームとして、2010年4月に「ソーシャルデザインセンター(SDC)」を立ち上げました。

SDCの活動のベースになるのは、慶應義塾大学日吉キャンパスにある「協生館」です。この「協生」の思想の下、ここには様々な分野で活躍する社会人学生等、社会変革の担い手たる産学官民の多様な人材が「教育」「研究」のために集まっています。まさにメルティングポッドです。一方、慶應義塾大学・大学院全体を見回すと、多様な分野にまたがる「教育」「研究」の場として、知的ネットワークが集積されています。こうした知的資産を十分に活用し、またこれからの大学は、「教育」「研究」の場であるのみならず、社会の再構築を先導するための「実践」の場であるべきという問題意識の下、この新しい取組へ挑戦したいと考えています。

大学発フューチャーセンター

このような「協働」プラットフォームのモデルとして参考としているのが、欧州を起点に広がっている「フューチャーセンター(Future Center)」という考え方になります。これは複雑な問題を解くために、未来志向の対話を通じて、創造的な協業を行う場のことです。SDCは日本ではほとんどみられない大学発の「フューチャーセンター」となっています。

アプローチ

Issue × Dialog × SDM

SDCのアプローチの柱は、1社会課題起点(Social issue)、2対話(Dialog)、3SDM思考の3つです。
SDM思考とは、システム思考(System Thinking)、デザイン思考(Design Thinking)、マネジメント思考(Management Thinking)のことで、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の中心となる研究テーマとなります。

SDCでは、社会課題起点から、多様なステークホルダーと対話とSDM思考を活用し、5つのデザインプロセスを通じて、ソリューションを導きます。5つのプロセスとは、「価値基盤の確立」「キーワードの創出」「構造化」「コンセプト創出」「プロトタイプ化」になります。

図

ソーシャルデザインとデザイン思考

社会が複雑化し、従来型のシステムが機能不全を起こしている現在、デザイン思考の重要性が指摘されるようになっています。デザイン思考とは、ビジネスや社会に変革をもたらすイノベーションを達成する手法・考え方の1つです。正解が1つではない時代におけるソリューションの導き方として、思考錯誤をしながら正解を創っていくというアプローチをとります。

このようなデザイン思考を体現している代表的な組織としてデザイン・コンサルティングファームIDEOがあります。
IDEOでは、1理解(Understand)、2観察(Observe)、3視覚化(Visualize)、4評価と改良(Evaluate & Refine)、5実現(Implement)の5つのステップからなるプロセスによりイノベーティブな商品・サービスを導いています。そしてその際の手法として重視されるのが、「ブレインストーミング」と「プロトタイプ」です。

ブレインストーミングとは、

少数の集団で自由に意見を出し合い、あるテーマに関する多様な意見を抽出する技法のことです。個人が集積している知識は非常に限られているが、複数人が集まって提案することで様々な知識の結合がおこり、これまでにない新しい発想がしやすくなるという効果を生み出します。

プロトタイプとは、

商品やサービスのコンセプトを五感で感知できるよう具現化したものです。一般的に原型や試作品のことを指します。開発においてユーザーの意見や要求を明確にし、開発者とユーザー間の意思の食い違いやニーズの違いなどを解消して、製品の品質改善を図るために利用されます。

こうしたデザイン思考を社会課題の適用し、その本質的な課題解決を図るための考え方や仕組みのことを、ソーシャルデザインといいます。私たちは、企業、行政、NPO等の様々なセクターの方々が社会課題の解決を図る際に、デザイン思考の代表的な手法である「ブレインストーミング」「プロトタイプ」の活用を支援しこのソーシャルデザインの推進を図っていきたいと考えています。

※1 出典:『発想する会社!――世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法』
トム・ケリー、ジョナサン・リットマン=著/鈴木主税、秀岡尚子=訳/早川書房/
2002年7月(『The Art of Innovation』の邦訳)

プロジェクト

「フューチャーセッション」プログラム

本プロジェクトは、ソーシャルデザインセンターの提示する基本的な概念を、より深く知り、実践するためのプログラムになります。大きくは1Talkセッション、2Workshopセッションの2つのプログラムから構成されます。1では、実践家や有識者の講演やシンポジウム等を通じて、より実践的な側面から基本的な考え方を学びます。2では、社会課題を起点に実際のフォールドにてワークショップを実践していきます。

Talkセッション
ダイアログとデザインの未来シリーズ(仮称)
Workshopセッション 
Open YOKOHAMAシリーズ(仮称)
Open FUKUSHIMAシリーズ(仮称)
Open Governmentシリーズ(仮称)

ナレッジプロジェクト

本プロジェクトは、ソーシャルデザインセンターの基本的な概念を構成する、様々なキーワードやコンテキスト(文脈)を整理し、この考え方に共感する様々な立場の方々がこれらの知識を共有し、また活用していくためのプラットフォームを形成するためのプロジェクトです。

ソーシャルデザインディクショナリー(仮称)

組織

現在は、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科付属システムデザイン・マネジメント研究所内に設置していますが、、将来的には、多くの学部・大学院組織との連携の下、組織横断型のセンターへと発展させることを目指しています。

システムデザイン・マネジメント研究所
http://www.sdm.keio.ac.jp/cooperate/in_cooperate.html

またSDM思考における研究、教育の中心的な役割を担うイノベーティブデザインセンターと緊密に連携し、運営を実施しています。

イノベーティブデザインセンター
http://lab.sdm.keio.ac.jp/idc/

メンバー

SDCでは、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)に集うメンバーを中心に、内外の様々な専門家とコラボレーションし、プロジェクトベースの実践を図ります。

コアメンバー

センター長 前野 隆司 SDM 教授   研究科委員長
 
ディレクター 早田 吉伸 SDM 講師
(非常勤)
内閣官房
 
運営メンバー 神武 直彦 SDM 准教授  
運営メンバー 白坂 成功 SDM 准教授  
運営メンバー 保井 俊之 特任教授 慶應義塾大学先導研究センター
運営メンバー 横山 千晶 教授 慶應義塾大学教養研究センター
運営メンバー 武藤 浩史 教授 慶應義塾大学教養研究センター
運営メンバー 高峯 聡一郎 SDM 講師
(非常勤)
国土交通省
運営メンバー 八木田 寛之 SDM 講師
(非常勤)
三菱重工業株式会社
運営メンバー 高橋 浩一 SDM研究員 株式会社コミュニケーションアンドリスペクト
運営メンバー 野村 真也 SDM研究員 株式会社CSKシステムズ
運営メンバー 肥後 尚之 SDM研究員 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
運営メンバー 西森 雅樹 D3 経済産業省
運営メンバー 宮武 功 D3 和歌山県
運営メンバー 菅家 元志 M2 Link with FUKUSHIMA

※研究員:慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科付属システムデザイン・マネジメント研究所研究員

リンク

グローバルリンク

慶應義塾関連

協力団体

お問い合わせ

住 所:
〒223-8526 横浜市港北区日吉4-1-1
事務局名:
慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 前野隆司研究室
メールアドレス:
soda.yoshinobu@a3.keio.jp

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