没入型多面ディスプレイ K-Cave 


 
K-Cave


K-Cave (Keio Cave display system) は、正面、右面、左面、床面の4面スクリーンで構成されたCAVE型の没入型ディスプレイである。
各スクリーンにはそれぞれ2台ずつの液晶プロジェクタが使用され、円偏光フィルタを通して4面のスクリーンに同期した立体視映像が投影される。またディスプレイ内の両者の視点位置は磁気センサで計測され、視点位置から見たCG映像がリアルタイムに生成されることで、利用者は没入感の高いインタラクティブな立体視映像を見ることが可能になる。
K-Caveは、各種シミュレーション結果のデータを可視化するビジュアライゼーション環境、あるいはネットワークを介して遠隔地間で仮想空間を共有したコミュニケーション環境として利用されている。

 

システム構成

    K-Caveのシステム構成は以下の通りである。

    ・スクリーン: 正面 リア投影 2.10m×2.63m、左右面 リア投影2.10m×2.10m、床面 フロント投影 2.10m×2.63m
    ・プロジェクタ: NEC NP2150J (4200ルーメン、XGA) ×8台
    ・立体視方法: 円偏光立体視

    ・計算機: Dell Precision T7400 (CPU: Dual Core Xeon 3.33GHz, グラフィックスカード: NVIDIA Quadro
    FX3700×2) 4台
    ・3次元位置センサ: 磁気センサ Ascension Flock of Birds(広域型)
    ・入力デバイス: PS2コントローラ

    system of K-Cave

応用例
    K-Caveは流体解析、構造解析等の各種シミュレーションデータの可視化や空間を利用したビジュアルデータマイニング等の
      用途に利用されている。

    K-Cave application1 K-Cave application2
           地震データの可視化               流体解析データの可視化

参考文献
    ・小木哲朗、内野孝哉:動的負荷分散レンダリングを用いたCAVEシステム、日本バーチャルリアリティ学会論文誌、Vol.11、No.3、pp.403-410、2006
    ・Tetsuro Ogi, Takaya Uchino: Dynamic Load-Balanced Rendering for a CAVE System, Proceedings of ACM Symposium Virtual Reality Software and Technology (VRST2006), pp.189-192, Limassol, Cyprus, 2006.11
    ・小木哲朗、内野孝哉:動的負荷分散型CAVEシステムの開発、日本バーチャルリアリティ学会10回記念大会論文集、pp.117-120、東京、2005.9