「お金をたくさん得ること」「物をたくさん持つこと」「地位や名誉を得ること」による幸せ(Well-being)は長続きしません。一方、「良好な環境(安全)」「良好な身体の状態(健康)」「良好な心の状態」による幸せが長続きすることは、調査の結果明らかになっています。
次の4つの因子を持つことにより、「良好な心の状態」になり、幸せをつかむことができます。
①自己実現と成長(「やってみよう」因子)
夢、目標、自分の強みを持ち、夢や目標を達成しようと努力する。
②つながりと感謝(「ありがとう」因子)
多様な人とつながり、感謝する。
③前向きと楽観(「なんとかなる!」因子)
物事を前向きに、また楽観的にとらえる。
④独立とマイペース(「あなたらしく!」因子)
自分らしく、他の人に左右されずに、マイペースで生きる。
このような幸福学の研究に基づき、以下の子ども向けのWeb教材を開発しました。子ども向けハッピー・ワークショップでご活用ください。
⑴アニメーション教材
4つの因子ごとにストーリーが展開します。子どもたちが関心を持つように、ファンタジーの冒険物語に仕上げました。
⑵幸せチェッカー
質問に答えると、4つの因子のうちどれが高いか、低いかを判定し、タイプを診断します。
⑶幸せ度アップ教材
ダイスをふって出た目の数だけ進み、幸せポイントをゲットしながらゴールをめざします。ハッピー・ワークショップで学んだことを復習することができます。
今後、子ども向けハッピー・ワークショップを実施し、広く普及していきたいと思います。子どもたちが幸せな生き方とは何かを知り、幸せをつかんでほしいと願っています。
前野 隆司
(慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 研究科委員長・教授)