プロジェクト概要 |
誰もが健康でありたいとは思うものの、この意識を行動に 結び付けることは容易ではない。人間は何かを得るためのモチベーションは持ちやすいが、 何かを失わないためのモチベーションは持ちにくいと言われる。「病気になって初めて健康 のありがたみが分かる」とはよく言われることである。本研究では、各個人に対して健康のための行動をいかに自然に行わせることができるかを目指している。利用者が活動量計 等を身につけているだけで、特別な行動を起さなくても、生体ログデータが収集され、必 要な健康指導情報を得られるシステムを構築する。特に健康情報のフィードバックにおいては、可視化、健康・医療に関するオープンデータを取り入れたコミュニティ内での情報 共有、競争、ランキング等のゲーミフィケーションの要素を取り入れた情報提示を行うことで、知らず知らずのうちに健康に対する意識を持続させる仕組みを構築する。また各個人が自分から情報を得ようとしなくても、プッシュ型の情報提示により、システムの方から必要な情報を与え続けられるシステムを構築することが特徴である。
提案システムの構成
本研究では、活動量を始めとする複数の生体ログデータを自動的に収集するシステムの開発、蓄積された生体ログデータの分析から健康指導情報を生成するシステムの開発、健康指導情報を利用者にフィードバック提示するシステムの開発を行うことで、国民のヘル スリテラシーの向上を図ることを目標としている。生体ログデータとしては 6,000 人程 度の利用者を対象に生体ログデータを収集し、分析することを目指す。利用者の属性としては、生活習慣が作られる 20 歳代から30歳代の年齢層を中心に、子供から高齢者までの多世代にわたる生体ログデータを対象とする。
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